腹痛は一時停止
腹痛をときどき起こす。
冷えたとき。なにかに当たったとき。便秘がちなとき。
一旦腹痛の気配が訪れるとすべて出しきるまで儀式は続く。
まず違和感がくる。
そのあと猛烈な痛み。
そして排出。
その流れを数回繰り返して燃えかすになる。
痛みのあたりで、眠り込んでしまうことがある。
気絶するように十五分くらい眠り、目が覚めると驚くことに腹痛のフローがまったく進行していない。
眠り込む前に一時停止ボタンでも押したように、律儀に前のところから再開される腹痛。
かといって眠っているあいだに駄々漏れなんてことがあってはならないのでこれはこれで仕方がない。
今も実は腹痛とたたかっている真っ最中。
長ネギを生で食べたのが当たったらしい。流れで言うとまだ違和感のところ。そのあいだに入浴に成功した。
できるだけ暖かくして、静かに横たわる。寝てしまいそうだけど、このたたかいは多分あと二時間くらいは決着がつかない。
痛みに耐えるしかないとき、祈る神をもたないことをすこし残念に思う。