サマーヌードにまつわる思い出

今週のお題「私の『夏うた』」

 

夏に聴きたくなる、というかこればかり聴いていた夏があった。

 

大学に入って初めての夏、サークルの先輩が運転するシビック。海のない長野県から海を目指した。高速にのるお金がないから山を何度も越えた。長いトンネル。曲がりくねった峠道。

山々をはるか後方にのこすと、明らかに空気が変わったのを感じた。

心細くなるほどの解放。

視界にいつもあった山脈は映らない。どこまでも平らな街並みと、遠くには海。

カーステレオからは真心ブラザーズの『サマーヌード』が何度もリピートされていた。シングルCDだったから繰返し再生を得なかったというのもある。

海でまさしく夏の子供のようにはしゃぎまわって、またYO-KINGの天に抜けるような声を聴きながら山に帰った。

 

それとは別に思い出したことがある。

この真心ブラザーズの『サマーヌード』がリリースされた頃、YUKIがラジオでサマーヌードのPVに出ている女の子たちに嫉妬していた。『あの女の子、誰なのよ!キー!』と、まぁYUKIが言うと茶目っ気があって可愛い風だったけども、後にYO-KINGYUKIが結婚し、『あの女の子たち』は奥田民生にプロデュースされる前のPUFFYであった、というのが当時青春期だった者としては感慨深い。


真心ブラザーズ 『サマーヌード』 - YouTube